視覚障害者とパソコン

視覚障害者と文字処理

目が見えないと紙に書かれた文字は読めませんが、インターネットで流れてくる文字情報は、Windowsの画面を音声で読んでくれるソフトをインストールすることで読むことができます。

また、ピンディスプレーといって、一行だけ文字を表示する機器や、点字を打ち出すプリンターでプリントアウトして点字で読むこともできます。

文字の入力は、かな漢字変換すると「平和」は「へいわのへいたいら」「へいわのわなごやか」というように漢字の説明を読ませることができます。

ひらがなとカタカナ、アルファベットの大文字と小文字、全角文字と半角文字は音程を変えて読んでくれます。

また、点字の漢字符号というものがあって、それを直接入力して行けば、たくさんの変換候補文字を一つずつ聞かなくても、直接全角文字を入力することが可能です。

ただ、点字の漢字には「漢点字」と「六点漢字」の二種類があって、それぞれ利点も欠点もあり、文部科学省が教科書に採用しないため、一般にはひらがなとカタカナの区別もない表音点字が使われているのが現状です。

視覚障害者とパソコン

最近のパソコンソフトの中には、プルダウンメニューがなく、マウスを使わなければ操作できなかったり、標準のリッチエディットコントロールを使っていないため文字を入力しようとしても音声が出ないものもあります。

以下のリンクを参考に、私たちにも使えるソフトを作っていただけるとうれしいなあと思っています。


高知システム開発のホームページ

漢点字やピンディスプレー対応ソフトについてはこちら<

視覚障害者に利用可能と思われるWindowsソフト一覧

視覚障害者のパソコンサポートのノウハウについてはこちらがお薦め!


視覚障害者に対するパソコンサポートのお願い

近年、晴眼者は携帯電話でもメールの送受信ができるようになり、メーリングリストやメールマガジンはバリアフリーの情報媒体になりつつあります。

視覚障害者にとっても、ネットサーフィンにはある程度パソコン操作に馴れが必要ですが、取りあえずメールの送受信の仕方さえ覚えれば、遠く離れたボランティアからパソコンの操作のサポートを受けられるようになりますし、メールマガジンを購読したり、メーリングリストに参加して多くの情報を得られるようになります。

より多くの視覚障害者がコミュニケーションを深めたりいろいろな情報を入手するため、皆さんのお力をお借りできれば幸いです。

パソコンの選び方

視覚障害を持つパソコン初心者のために、FDSJKLの六つのキーを点字の六つの点として文字入力するためのドライバーがあります。

また、視覚障害者用に開発されたソフトウェアの中には、点字ポジションから手を離さなくても各種コマンドを実行できるよう、スペースキー+点字キー、無変換キー+点字キーのショートカットが用意されているものもあります。

しかし、パソコンのキーボードによっては、複数のキーの同時入力ができないものもあります。

もし視覚障害者にパソコンの機種選びを手伝ってほしいと言われたときは、FDSJKLとスペースキーを同時に押してみて、すべての文字が表示される機種を探してあげて下さい。

サードパーティ製のノートパソコンの外づけキーボードと交換することで、点字入力が可能になる場合もあるので、価格も考慮して設定するといいでしょう。

点字入力可能なキーボード一覧はこちら

各種ドライバーの組み込み

パソコンに新しい機器を接続すると、Windows起動前にドライバーの組み込みを促してきます。この段階では全く音声が出ませんので、インストールのお手伝いをして下さるときは、周辺機器(モデム、MO、プリンタなど、ユーザーの目的によってはパソコンに接続して使う機器類)を接続した状態でのサポートをお願いします。

視覚障害者がパソコンを操作するためのWindowsのカスタマイズ

弱視者のためには、フォントを大きくしたり、マウスポインタを見やすいようにしたり、軌跡を表示するようにしたり、またユーザー補助で見やすい色を設定してあげて下さい。壁紙を単色のものにするのも有効です。

全盲の方はマウス操作ができませんので、ショートカットキー中心のキー操作を教えてあげて下さい。項目間の移動はTAB/Shift+TABを使うなどすることにより、マウス操作を代用できますし、チェックボックスのON/OFFもスペースキーで行うことができます。

皆さんは、ショートカットキーだけで、どれくらいWindowsを使えますか!

Windows画面読み上げソフトを常駐させると、低スペックのパソコンではレスポンスが低下することがあります。コントロールパネルの「コンピューターの簡単操作センター」の「必要のないアニメーションは無効にします(可能な場合)にチェックを入れると、音声だけを頼りに操作していてもイライラしなくてすみます。

スタートメニューについて

視覚障害者にはデスクトップよりスタートメニューのほうが使いやすいので、よく使うソフトウェアはスタートメニューにも登録してあげて下さい。

Windows8/10のスタート画面は全盲には操作しにくいので、「Classic Shell」というソフトをインストールして、WindowsXP風にカスタマイズします。

☆Windows画面読み上げソフト(スクリーンリーダー)PC-Talkerをインストールすると、「マイスタートメニュー」という独自のスタートメニューが組み込まれ、操作しやすくなります。

Internet Explorerの音声化

Internet Explorerを音声環境でより使いやすくするために、カスタマイズします。

@ プルダウンメニュー表示(V)/ツールバー(T)のサブメニュー内のアドレスバー,リンク,ラジオのチェックをすべて解除します。

A プルダウンメニュー表示(V)/エクスプローラー(E)のサブメニュー内のチェックをすべて解除します。

☆フリーソフトをインストールすると、どんどんツールバーが増えてしまいます。不要なツールバーはチェックを外して非表示にするか、アンインストールするといいでしょう。

internet Explorer標準のコマンド

Tab : 次のリンク項目へ移動

アドレスバーなどを表示している場合はコントロールにも移動します

Shift + Tab : 前のリンク項目へ移動

Enter : リンク先のページに移動

Alt + ← 前に表示したページへ戻る

Alt + → : 次のページへ移動(Alt+←の逆です)

Alt + ←とAlt + →の操作は、一度表示されたページを、メモリに読み込んだ

状態で移動できるので、素早く操作できます。

Ctrl + Tab : 次のフレームへ移動

Shift + Ctrl + Tab : 前のフレームへ移動

Alt + Home : 起動時のホームページへ戻る

Ctrl + R : RefreshのR ページの更新

Ctrl + F : FindのF ページの内容を検索 Ctrl+FindのF

Escape : ページのダウンロードを中止、音楽の演奏の中止

Ctrl + O : OpenのO URLを入力して、新しいホームページを開きます

Ctrl + W : CloseWindowsのW 現在のウィンドウを閉じる Alt+F4と同じ動作です。

Ctrl + S : SaveのS 現在のページをhtml形式または、text形式で保存

☆Windows画面読み上げソフト(スクリーンリーダー)PC-Talkerをお使いの方は「Internet Explorer エディット操作をNetReader互換の操作方式にする」に設定すると、フルキーHで見出し、Tでテーブル(表)などにジャンプできるようになります。

お気に入りを使った作業

Ctrl + D : 現在のページをお気に入りに追加

Ctrl + B : DialogBoxのB お気に入りの整理のダイアログボックスを表示

Alt + ↑ : お気に入りの整理の一覧選択中に、選択した項目を上へ移動して並び替え

Alt + ↓ : お気に入りの整理の一覧選択中に、選択した項目を下へ移動して並び替え

Delete : お気に入りの整理の一覧選択中に、選択した項目を削除

アプリケーションキー : リンクの位置のショートカットメニューを開く

☆リンクの位置でショートカットメニューを利用すると、上下矢印キーでリンク先のファイルをダウンロードしたり、お気に入りに登録することができます。

アプリケーションキー : プルダウンメニューのお気に入り(A)のサブメニュー選択中にショートカットメニューを開く

☆お気に入りのメニュー選択中に、ショートカットメニューを利用すると、上下矢印キーで必要ない項目を削除したり、お気に入りの名前を変更することができます。

※アプリケーションキーがない場合はShift + F10 で代用してください。


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